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 第14回 サイエンスカフェ岡山
植松氏画像
ゲスト講師 植松 努(TSUTOMU UEMATSU) (株式会社植松電機 専務取締役・北海道赤平市) 「夢で食えるか?科学で食えるか?」  日時:2月1日(日)15:00〜17:30      (14:45より受付開始)  会場:夢空間はしまや(倉敷市東町)  対象:中学生以上の一般  定員:20名(先着順)  参加費:1000円  終了  参加申込・問い合わせ先: 倉敷科学センター(086-454-0300) <テーマ概要> 宇宙への夢を秘め、北海道大学とともに実用ハイブリッドロケットの 打ち上げ実験に携わる、植松さんはこう語ります。 皆さんは夢を持っていますか? その夢は、出来そうな夢ですか?食えそうな夢ですか? 残念なことに、夢だけでは生きていけません。持つことが許される夢は、 出来る夢、食える夢です。 でも、そんなの夢じゃないですね。すでにこの世に存在するものです。 メガヒット商品は、この世にないものです。でも、この世にない物を 生み出そうとすると、バカ呼ばわりされます。 そう、ライト兄弟も、ゴダートも、みーんなバカ呼ばわりされました。 語り合った夢は叶います。未来のために今日はいろんな夢を語りあってみましょう! ■会場情報 夢空間はしまや  場所  岡山県倉敷市東町1−20  TEL:086-422-2564  http://www.hashimaya.com/  ※駐車場満車の場合は、近隣の有料駐車場をご利用ください。
 開 催 報 告  文章 / 福原(ボランティア運営スタッフ)

植松電機は、Webサイトによれば、会社の本業は「車載搭載型低電圧電磁石システムの設計・製作・販売」ということになっていますが、今ではCAMUIロケットを中心とした民間宇宙開発の担い手として知られています。でも、今回は、ロケットの技術の話ではありません。
植松さんが宇宙開発に乗り出したのは、「どーせ無理」「自分なんて・・・」という言葉をなくしたいから、ということでした。
はじめは、社員たちの間に、無気力感、何にも興味を持てない、すぐあきらめる、そういう風潮を感じたことがきっかけでした。さらにこの風潮は、若い人から子供たちの間にも広がっています。その背景は、「自分なんて、どーせ無理」と、誰かが、あきらめ方を教えてしまったのではないか、教えたのは、子供たちの周囲にいる大人ではないか。植松さんは自身の体験を交えてそう考えます。
そんな社員たちとともに始めたロケットの開発。費用は会社の利益からねん出。もちろん最初からうまくいくはずもなく、失敗に次ぐ失敗また失敗を重ね、ついに打ち上げ成功へ。「あきらめないと、どんな過去も感謝できる」の言葉が重みを持ちます。
人工衛星も作りました。衛星の試験などに必要な熱真空装置や、世界に3つしかないという無重力実験塔など、JAXAやNASAが巨額の費用をかけて揃えた設備も、すべて自力で作られています。しかも無償で開放されています。
植松さんのロケット工作教室では、子供たちは自分の作ったロケットが打ちあがるのを見て、「自分にもできる」という自信を持ちます。講演は学校だけでなく、企業にも積極的に出向くとのこと。「子供たちを変えるには、大人が変わらなければならない」。当然、たとえば学校でロケット教室をやるというと難しい顔をする先生がいたりするものですが、そういう「嫌な人」こそ、仲良くし、突破しなければならない、と。
参加者はほとんどが大人ですが、子供より長く生きてきた分、それぞれに挫折も経験し、夢をあきらめたり、進むべき道に迷いもしたり、そんな参加者一人一人が、改めて勇気をもらったサイエンスカフェでした。

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