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 第15回 サイエンスカフェ岡山
唐崎氏画像
ゲスト講師 唐崎 健嗣(KENJI KARASAKI) (株式会社ホットスター・天体映像撮影家 | 川崎市) 「黒い太陽を撮る!!〜皆既日食の魅力〜」  日時:11月29日(日)15:00〜17:30      (14:45より受付開始)  会場:レストラン ポンヌフ(倉敷市上東)  対象:中学生以上の一般  定員:20名(先着順)  参加費:1000円  終 了  参加申込・問い合わせ先: 倉敷科学センター(086-454-0300) <テーマ概要> 今年7月22日岡山では部分日食でしたが、上海や奄美大島近辺では 皆既日食が見られました。 太陽と月と自分が一直線に並ぶ瞬間に、その地には夜が訪れます。 「このすばらしい非日常な風景を自分で体験することも大切だが、 映像記録を続けることで多くの人に皆既日食の空気を感じてもらいたい」 と語る唐崎さん。数々の記録映像を披露いただきながら皆既日食の 魅力についてご紹介いただきます。 ■会場情報 レストラン ポンヌフ  場所  岡山県倉敷市上東516-7  TEL:086-462-8300  http://www.pontneuf.jp/  ※駐車場満車の場合は、近隣の有料駐車場をご利用ください。
 開 催 報 告  文章 / 脇本(ボランティア運営スタッフ)

 2009年度サイエンスカフェ岡山の第1回目となった今回は、天体映像撮影家の唐崎健嗣さんを講師にお迎えして、「黒い太陽」というテーマで開かれました。「黒い太陽」というのは、皆既日食時に見える太陽(正確には月ですが…)のことで、本体が黒く見えることからこの呼び名があります。今回は、実際に唐崎さんがトルコや中国、サハラ砂漠などに赴き撮影された美しく貴重な映像と、失敗談なども交えたお話しで、人間味溢れる和やかな会となりました。
 2008年に中国で起こった皆既日食では、「あとで映像を見た人が分かり易いように2台のカメラで前後から自分の様子を撮影するなど新しい撮影方法を試した」と、その様子を上映しながらお話しいただき、一方であまりの感動に別の主力カメラの録画ボタンを押し忘れた、などの裏話も披露され、会場が笑いに包まれる場面もありました。
そして日食といえば、ちょうど今年の7月に起こった日食がまだ記憶に新しいところです。その時に唐崎さんの奥さんは中国に行かれたそうですが、残念ながらその日は雨天で、せっかくの機会なのに皆既日食を見ることができなかったそうです。「日食は晴れているに限る。」と奥さんはコメントされていました。
 お二人とも「皆既日食の時は、準備を万端にして行っても現象の偉大さにいつも何かをし忘れてしまう。リベンジのために何回も見に行くんです。」「自然ってすごい!宇宙の中にいるんだなと考えさせられます。」と日食観望の醍醐味を語られており、日食への情熱を感じることができました。
 地平線の彼方からあっという間に夜がやって来て去って行くことや周り360度に夕焼けが見えること、動物の行動の変化など、皆既日食をまだ見たことがない人にとっては想像もつかない自然現象。実際に目の当たりにすると頭の中が真っ白になってしまうそうですが…それでも今回の映像とお話で、皆既日食を見に行ってみたい、感動を味わいたい、と思ったのは自分だけではないと思います。 次に日本で見られる皆既日食は2012年。大都市圏で起こるこの一大イベントに向けて、参加者の方々は計画を練っていました。

 日食の美しい映像と人間味溢れるドラマ、そしてお茶とケーキ。今年度のスタートを切るにふさわしい、素敵な会となりました。

サイエンスカフェ岡山