おとなが学ぶサイエンス講座「スケルトンリーフで手作りハガキ」 

 5月29日(木)、おとなが学ぶサイエンス講座「スケルトンリーフで手作りハガキ」が開かれました。ヒイラギの葉を使った葉脈標本づくり。牛乳パックを使った紙すきハガキ作り。さらに、作った葉脈標本をハガキにあしらって、素敵な手作りハガキを完成させることにチャレンジするという講座でした。

 まずは、ヒイラギの葉をアルカリ性水溶液に入れて加熱しました。今回は水酸化ナトリウム水溶液を使いましたが、ご家庭でされるときは、液体パイプ洗浄剤が利用できます。 しばらくすると葉肉がくずれて取りやすくなるので、この葉をしっかり水ですすぎ、ビーカーから取り出しました。(アルカリ溶液は皮膚や衣服に少しでもつくと大変です。すぐ流水で洗い流してください。)そして、柔らかくなった葉肉を歯ブラシでトントンたたいて取り除くと葉が骨だけ・葉脈の状態になります。 この葉を漂白液に漬けて白くすると葉脈標本(スケルトンリーフ)の完成です。最後の仕上げに、白くなった葉脈を水ですすいで、水分を切ったら、お好みの絵の具で着色しました。 これからできる紙すきハガキにあしらう葉脈標本(スケルトンリーフ)が出来上がりました。

 次に、紙すきハガキ作りです。実際は、 葉をアルカリ性水溶液に漬けて加熱している間など、スキマ時間にどちらもの作業を行き来しながら、時間を節約しました。
 はじめに、紙パックを適当な大きさに切り、鍋いっぱいに水に浸します。 鍋にキッチン用の中性洗剤を混ぜて、30分程度煮込んだら、下準備の完成です。今日は煮込んだ物から作業を始めました。 紙パックの表面にあるビニールを取って細かくちぎります。ちぎった物はミキサーに水といっしょに入れて、さらに細かく粉砕します。すると繊維状になった紙の束:パルプが出来上がります。パルプにさらに水を足して液状になったら、敷板の上の木枠に均等に入れ、ハガキ大になるように水を切ります。乾いた布巾にはさんで、できるだけ水分を取り除くと、パルプの繊維が重なり合って、和紙の趣きがあるハガキに見えてきました。

  仕上げにアイロンでしっかり乾かし、厚みを均等にしたら手作りハガキの完成です。このアイロンで乾かす際に、先ほど作った葉脈標本をあしらい、ガーゼ等をのせて乾かすと風情のある手作りハガキの出来上がりです。

 今回のおとな講座は、参加者が少なく、少し寂しい講座になりましたが、その分わきあいあいとした雰囲気で楽しくできたように感じました。お互い交流を深めらて仲良く作業をしていただけたと思います。参加者の表情や感想からは、とても喜んでご満足いただけたようでした。今後も大人が学ぶサイエンス講座はまだまだ予定されていますので、たくさんの方のご参加をお待ちしています。