流星群とはどんなものか

流星  流星はもともと、太陽系内の惑星空間にただよう1グラムにも満たないチリのようなものです。
 これが地球と出会うとき、秒速数十キロという猛スピードで大気(空気)の層に飛び込んできます。この時、空気との摩擦で燃え上がり「ぴかっ!」っと発光するのが流星のメカニズムです。
 ほとんどの流星のもととなるチリは、激しい熱で瞬間的(1秒以下)に蒸発してなくなってしまいます。これが、ほんの一瞬だけ流星が輝く秘密なのです。

彗星  流星群は彗星(ほうき星)と深い関係があります。代表的な例では、ペルセウス座流星群はスイフト・タットル周期彗星、しし座流星群はテンペル・タットル周期彗星、ふたご座流星群は小惑星3200番・ファエトン(※元は彗星ではないのかという説もある)など。
 流星のもととなるチリは、彗星が太陽に近づいたとき、彗星本体からはき出されたものであることが分かっており、この流星のもととなるチリは、彗星の通り道沿いに帯状にただようので、地球が毎年同じ時期に近づくとき決まった特性の流星活動が出現します。『○○流星群は○月○日ごろ毎年決まって見える』と、予測が可能なのはこのためです。

流星群の軌道

 流星群は見え方にも特徴があります。流星の方向を調べてみると、ある一点から飛び出してくるような規則性があることがわかります。この点を「輻射点(ふくしゃてん)」あるいは「放射点(ほうしゃてん)」といい、どの星座に位置するかによって「○○座流星群」という名前で呼ばれます(例外もあります)。
 流星には放射点と関係ある「群流星」と、関係なく現れる「散在流星」がありますが、流星の経路を逆にたどると放射点に行き着く流星は「○○流星群の関連流星」と思っていただければよいでしょう。(画像:しし座流星群の大出現-2001年)

流星群の放射点